ケレスマス

調理実習最後の献立は「饗応料理」でした。和洋中好きなようにつくっていいのでした。
我らの班は「ノルウェーのクリスマス料理」がテーマ。
前菜は海老サラダ。
アボカドとボイルした海老を手づくりのレモンマヨネーズで和えてあります。
スープは豆のポタージュ。
レンズ豆を煮込んだ後にミキサーで粉砕し、その後輪切りにしたソーセージと煮たもの。
パンはフラートブロー。薄っぺらくてほんのり甘いパンです。
メインは鮭。ポーチ(薄いコンソメで茹でる)した鮭をメインに、同じくコンソメで茹でたキャベツ、いんげん、マスタードソースを添えてあります。
クリスマスというよりは春っぽすぎたのが反省点。
「ヤンソン氏の誘惑」は、アンチョビと玉ねぎ、じゃがいものグラタン。これはスウェーデン料理。
デザートはクリスマスツリーパイにしました。これも決してノルウェー料理というわけではない。
パイを三角形に焼き、裏にチーズクリームとブルーベリージャムを塗って重ねていきます。
いずれも美味しかったです。
ご覧のとおり、決して美しいできばえのものばかりではありません。
なぜなら、栄養士というのは調理師ではないので、なんだか学生の意識が調理にはいっていないからです。そこが、あたしがこの2年間ずっと不満だった部分でもある。
「食べるのが好きで、栄養科に入りました」と言う奴が大勢なくせに、つくるのは好きじゃないし、少しでも進歩させたいと思わないのである。
しかも「食べるのが好き」っつってるくせに、未知の食べものに対して踏み出せないのだ。ブルーチーズとか皮蛋を、フヂマリが「あのねー、食っつうのは経験だからね、食べたこともないものを嫌いって言うのはおかしいんじゃない?」と言って無理強いしないと食べないっつうのは、変じゃねえの。
だからメニューを考えるときでも、ワクワクしていないというか、まあ我が班のテーマ「ノルウェーの~」なんてのを見ればわかるように、あたしが主体で決まっちゃったりするのだ。
アグレッシブじゃないんだよなあ。
もちろん中には、そういうことが大好きな子がいて、食に対してちゃんと興味を持ってるし、調理技術を上げようと日々努力しているわけで、そういう人がいる班は他の班よりも素敵なものをつくるのです。
例えばこちら。
パンを三つ編みにしてリース型にして焼いて、きれいにリボンをかけたり、サラダのレモンの切りかたが美しかったりする。
スープは、色がちょっと濃すぎるんじゃないかと、あたしは思ったけど、でも、メインの鶏肉は定番すぎないように、ざく切りのトマトの、面白いソースをかけてたりする。
今回の調理実習は明らかに勝ち組と負け組が別れていたのでした。
どの班もクリスマスをテーマにしたところが多かったのだけれど、リース型のパンとか、クロカンブッシュ(シュークリームをツリー状に積み上げたデザート)とか、ちょっとオシャレで面白いものをつくれた班と、反対に、鶏のローストとつけあわせがブロッコリーとじゃがいもと人参の茹でたやつ(定番すぎて面白くもなんともないし華やかでもない)とか、ポテトサラダを動物の形とかに盛りつけちゃったり(子どもの創作料理かよ)した班とが明白でした。
いや、鶏のローストが悪いわけじゃないしポテトサラダが悪いわけでもないんだけど、上の班みたいにソースに凝るとか、ポテトサラダやりたいんだったら、あたしだったらキュウリ・ハム・人参なんて普通の具材を入れずに、生クリームとチーズ・マヨネーズ・玉ねぎだけで真っ白ですんげーなめらかでリッチにつくって、カリカリにしたベーコンとクレソンの上に盛るとか、もうちょっと大人なことを考えるけどな。
つまり負け組の班は「食の経験が浅い」ということなのではないかと、感じたのでした。
今まで見たり食べたりしたことのあるものが少ないから、かっちょいいものをつくろうとしても、そもそものネタが少ない。
何ごとにしてもそうですが、知ってるのと知らないのとは大変大きな隔たりがあるのだ。クロカンブッシュを知ってるか知らないか、あるいは、ブッシュドノエルを知ってるか知らないかだけで、ただの安っぽいロールケーキをつくるか、それともチョコレートクリームを塗ってちょっとスペシャルな感じになるか、結構大きな差が生まれるのだ。
1人もそういうことに興味がある子がいない班は、やっぱり負け組になってしまうのでした。
そしてあたしが残念だったのは、食の経験が深い人が、かなり少ないということでした。
メニューを考えるって超楽しいことなのになー。
んでもって我が家のクリスマス。
まず今年下半期は、非常にお菓子づくりをする、フヂマリにとっては珍しい日々となったのでした。
柚子を5kgもらったことから柚子大会が開催。
①まず500g分の皮を剥いてせん切りにして、いつでも料理に使えるよう冷凍。
②1kg分で柚子酒を醸す。写真右の容器に入っているのが出来上がり品。
③1kgを柚子ママレードジャムにする。
④500gを柚子ジュース用のシロップに。
⑤2kgを柚子ピールに。
大変充実した柚子ライフが送れています。
柚子ピールは2回つくったのですが、1回目はマジ売りものみたいな素晴らしい砂糖がけができたのに、2回目は失敗してなんとも苦いものになってしまったのでした。仕方がないので細かく刻み、生姜味の生地に練り込んで堅くて薄いクッキーにしたら、これが結構美味しかった! バリバリとした食感がたまらん。
んでもってこれがクリスマス。
今回は予算がそんなに多くない(全部で5000円くらい)ので誕生日ほどのゴージャス感がありません。
前菜は魚介のサラダ。スモークサーモンと帆立のフライ、そして熱くしたカマンベールがのってる。ドレッシングはクリーム系。
メインは鶏と
ノルウェーで「クリスマスハム」と呼ばれるような、今回はベーコンの塊で代用したけど、豚です。 
ほろっほろに煮た鶏・玉ねぎと、カリッとローストしたベーコン・ポテト・トマト、両方が食べたかっただけである。 
デザートは、調理実習で見てつくりたくなったクロカンブッシュと、ダークチョコレートケーキ。

シューの中身はレモン味を効かせたチーズクリーム。これは少し重すぎた。
やっぱりシュークリームのパフの食感には、フワフワした生クリームのようなもののほうが似合うことがわかりました。
ダークチョコレートケーキは、表面をホワイトチョコレートの削ったやつで真っ白に覆ってあります。

切ればちゃんとチョコレート。
形はへなちょこ。

飲みものはボジョレーヌーボー、ではなく(このボジョレー、ラベルはかわいいけどまずかった)、

サントリー赤玉ポートワイン。
これ、美味いんですよ。甘くて昔のワインの味。
温めてよし、サワー割りにしてよし。
今回はゴージャスに、レモン・オレンジ果汁、ダークラム、柚子リキュール、炭酸を加えてサングリアっつうかパンチっつうかってものにしました。美味い!
それにしても、写真を見ると、あたしがいかに美的センスなしなのかが歴然とする。
料理人にはなれんな。





あ、間違えた、大聖堂だった。
売り物じゃないメガネで遊ぶ27歳を、zoffのお姉さんは叱らずに、あたたかく見守っていてくださりました。
フヂマリ誕生日会でした。
前日は大買い出しデー。
つくってみたかったのは、ニューヨークタイムズなどで連載を持つ、アメリカの若手料理研究家・アマンダヘッサーのつくるような料理。つまりフレンチっぽい洋食でした。

まずは一番人気・サイード。
トビーとケラーは主人公各の2名。通称「オズの801」。そう、ガチホモコンビです。トビーは元弁護士で、交通事故で収監されて、レイプされたりいじめられたりしてるうちに弁護士だった頃とはまったく違うワイルドな男に成長していくんですが、それと共に、最悪の殺人犯、嘘つきでバイのケラーに惚れちゃうのです。ノンケだったのに! その過程はまさしくBL。「男だから好きなんじゃない、おまえだから好きになったんだ」の典型。よしながふみも言ってましたが、もう大したプライドなんか残っていない、その最後のひとかけらまで奪われる瞬間、そのイタさの快感ったらねえだろ! トビーが男に堕ちていく感じ、好きでした。しかもその相手が最悪。信じても信じても裏切られ、それでもまだ好き、っつうのが、もう!! 絶対に幸せになんかなれない、破滅的なその愛憎劇は、白泉社なんかには描けない、正統派JUNEの香り満載。『終わりのないラブソング』とか思い出しちゃった。

ゴツいおっさんたちしか出てこねえドラマだから、目が慣れてくると、このライアン&シリルが超美形に見えてきます。二人は兄弟。役者さんもリアル兄弟。兄貴のライアンは頭脳プレーの一匹狼、人を言葉ひとつで他人に殺させるのなんか朝飯前。弟は事故で脳障害を負い、5歳児程度の頭脳になってしまったかわいい子です。だからパペットを持ってる。お兄ちゃんの命ずるまま、人をひとり殺し、収監。兄貴は弟をこよなく愛しているので、つねに二人は一緒。仲良しさんなところがまた、かーわーいーいー!! この二人が出てくるとギャーギャー言う女子と、「黙れ腐女子!」という男子の書き込みで、ニコニコ動画は大騒ぎでした。シリルたんをいじめる奴は許さねえ! シリルがレイプされたときなんか、ライアン以上に怒ってたからね、あたし。
凶悪犯どもの中の癒しはこの二人。ジジイ's。
アーリア系のネオナチ野郎が歯周病になって(この時点ですでに面白い)、歯ぐきを移植しなきゃなんないってときにアーリア系をよく思わない歯科医が黒人の死体から取った歯ぐきを移植しちゃったり(これはネオナチ君からすればシャレにならない悲劇なんだけど、見てるほうはすっげえ楽しい)、囚人達でマクベス演じようというプログラムがあるんだけど、マクベス役がどんどん殺されたり独房行きになったりして演出の先生に「またいなくなっちゃったのよねー」と言われたりする。
そんなギャグ要因の一人であり、このオズの主任であるのがこのハゲ。

他にも、囚人とヤりまくる最強の女看守・通称メスブタや、心優しいセラピストのシスター・マリー、日系の神父・ムカダなど、面白いキャラが盛りだくさん。人格設定が巧い!


こんな感じとなりました。

